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キッチンツールを開発していたら、
新しい食べ物ができました。

あなたは朝、食パンを何枚食べますか?

「4w1h」の製品開発で大切にしていること。それは「機能重視のアイデアで、キッチンや食卓を楽しい場所に変えていきたい」という想い。そして最初に誕生したのが「ホットサンド ソロ」でした。
アイデアの出発点は「朝、食パン、何枚食べる?」という何気ない会話。そこから朝食の「量」 「形態」 「時間」 「栄養バランス」など理想をシミュレーションしていったところ、たどり着いたのが「食パン1枚使いのホットサンドメーカー」だったのです。

食パン1枚派の、「ホットサンド ソロ」。

一般的な直火タイプのホットサンドメーカーは、焼き型の上下に食パンを1枚ずつセットします。つまり使う食パンは計2枚。でも朝食の量としては少し多い気がしていました。さらに周りの人に聞いてみると、朝は食パン1枚派がほとんど。
「それなら!」と朝食にちょうどいい、食パン1枚使いのホットサンドメーカーを開発することになりました。

サンドせず、パンで具を巻いてみよう。

単純に食パン半分サイズの焼き型をつくればめざす量になりますが、パンをカットする手間もあり忙しい朝には不向きです。そこで発想を転換し「パンで具を巻く」焼き型を試作しました。 はじめのアイデアは、ハリ金を使ってパンをグルリと巻いたもの。でも構造が複雑すぎて洗いにくそう…。では巻かずに折りたたむことはできないか? タテ開き、六角形などの試行錯誤を経て完成したのが、長い消波ブロックのようなデザインの初号機でした。

初号機は、消波ブロック風のデザインに。

3枚のハネの上に食パンをのせ、それらを折りたたんでセットする初号機。見た目はそそられましたが、高温の焼き型をトングやミトンを使って開けなければならず、複数の動作が必要でした。
手間がふえれば扱いやすさは遠のきます。いろいろ試してみたものの「上下2枚構造がやっぱり最強」という結論に落ちつき、直火タイプでこれまで主流だった仕組みをアレンジ。この形にねらいをしぼって、サイズやディテールを調整していきました。

発明! しっかり圧着する、波形のふち。

改良モデルには課題もありました。それは食パンを焼き型にのせて折るように包むと、上下を合わせる時にパンが浮いて端がハミ出てしまうというもの。そこで取り入れたのが波形のふちです。
たがい違いに重なる波形の閉じ口がストッパーとなり、パンの収まりを劇的に改善。パンのふちを波形に焼いて圧着するので、具をしっかりと閉じ込め、結果的に食べやすさにもつながりました。

アイデアのつまった自信作、ついに誕生。

苦労したのが深さの設計。当初、焼き型は上下を合わせた時に円形になるイメージでした。でも焼いてみると型に深さが出る分パンに負荷がかかり、折り返し地点でパンが割けてしまったのです。 その後はどんなパンでも割けない深さを求め0.1mm単位で調整。パンと焼き型がピッタリ沿い、ほどよくなじむよう仕上げました。
こうして誕生した、アイデアと愛嬌のある「ホットサンド ソロ」。使うたびに、その魅力を感じていただけると思います。